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2008年の予想を読み返して、概ね予想通りでしたが、世界規模での株式市場の暴落には考え及びませんでした。 2005年に米国住宅バブルを肌で感じ、2007年のバブル崩壊も予期したことでしたが、2008年の株式市場の暴落にまでは考えが及びませんでした。 21世紀に入ってからいつか、米国金融モデルは崩壊するであろう事は考えておりましたが、その引き金は、シティ・グループが引くものと思っておりました。 現在の シティ・グループの動きを想像しており、段々と金融モデルが立ち行かなくなるものと想像していました。 つまり、もっと緩やかな変化を想像していたのですが、「事実は小説よりも奇なり」で、リーマン・ショックで一気に崩壊してしまいました。
世界の過剰流動性は、あちこちの市場でひずみを作り出しています。 全ての市場が健全である内は良いのですが、ひとたび或る市場が行き詰ると、そこから引き上げた資金が別の市場に移りますので、新たなひずみを作り出してしまいます。 不動産市場から、商品市場へと2008年は動きましたが、現在はそれが債券市場へと動いて来ているようで、今度は米国債市場がバブルの様相を呈してきています。 こうした市場の動きには政治的な思惑も絡んで、非常に奥が深いですが、それを読み取らないとバブルに踊らされてしまいます。 それでも、長期動向を見ていれば、バブルであるかどうかは直ぐに分かりますが、何故なのかは、政治動向も掴まなくては分かりません。
原油市場の動向などは、良い例でした。 私は、2008年3月の時点でバブルであると気が付き、ブログにも書きましたが、実際バブル崩壊となったのは、半年後でした。 ブッシュ政権の最後の年でもあり、ここに資金が集まったのは当然と言えます。 わずか数か月で元の状態に戻ってしまいましたが、オバマ政権の政策を見れば、これもまた当然と言えます。 不動産市場が崩壊し、株式市場、商品市場と続けて崩壊した訳ですから、残るは債券市場しかありませんので、現在、逃避資金が流れ込んで来ているのだと思えます。 そして、この行方がオバマ政権の試金石ともなって来ています。
債券市場がバブルとなって、崩壊するのかどうか。 2009年の大きな話題です。 つまり、米国債が何処かの時点で暴落するのかどうか、その場合は、米ドルの暴落へと繋がりますので、2008年の株式市場の暴落に匹敵する、或いはそれを超える影響度を持っていると思えます。 これが今年の最大の関心事と言えますし、これに対し、オバマ政権がどのように対処して行くのかを見守っています。 市場の動向というものは、皆が注目している時は、比較的安穏であることが常ですので、以外と債券市場は安定して推移して行くのかも知れません。 株式市場が持ち直せば、そちらに資金移動して行きますので、大事件には至らないかもしれません。 2008年のような暴落は、誰も気が付かない所で起こりますし、だからこそ大暴落となる訳ですから。
2009年となりましたので、市場はオバマ政権が打ち出す政策に沿って動くことでしょう。 株式市場などは、半年から1年先を読んで動いていますので、既に回復を見込んでの動きを見せているように思えます。 これにオバマ政権が発足して、実際の政策が実行されて来れば、更に確りした動きともなるのでしょうが、現時点ではまだ何とも言えません。 商品市場は、中国がカギを握っていると思いますので、中国経済の行方を見守る必要がありますが、これも現時点では不透明です。 世界経済の動きが中国経済にどれだけ影響を及ぼしているかを見極められない状況では、何とも言えません。 更に、日本やカナダの動きはその後でなくては分からないし、日本に至っては、米中の動きを見てから、動く経済ですから見通しを付けるのは、更に先の話となります。
カナダは、兎にも角にも、商品市場と原油市場の動き、更に米国需要が主ですから、日本よりは分かり易い経済と言えます。 市場関係者は、株式市場と商品市場が反対に動く事を良く口にしますが、私にはそう見えませんので、以下にチャートをお見せします。

(資料; CRB Commodity Index: Moore Reserach Center、SP500のチャートは自作)
これは、SP500とロイター商品指数の、1977年から2008年末までの月足チャートを、比較し易いように並べて表示していますが、あまり反連動性は感じられませんし、多少の時間のずれを持って、むしろ連動していると考えた方が分かり易いような気がします。 そこで、私の見通しは、オバマ政権の政策が実行に移されるに従って、株式市場が持ち直して来る、それに伴って、債券市場に逃げていた資金が株式市場の後押しをする、住宅市場の底打ちがあれば、最悪期も終えて、わずかながら先行きに希望が持てる状況となる。 もし、ここまで来れたら、今年は良い方ではないでしょうか? 商品市場が持ち直すのは、世界中の経済が明るさを取り戻す、その後の事と考えています。
勿論、中東問題もあり、印パ間の緊張も増してきていますし、中国経済がどれだけ回復するかなど、色々な不確定要因がありますが、原点はオバマ政権の政策の実行の度合いとスピードに掛かっていると言えます。 今年の年末が、思いもかけない方向に行っている事は大いにあり得ますが、良い方向に向っている事を期待しています。
[2009年1月1日]
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